Biacoreシステムでは分子間相互作用はセンサー表面上のフローセルで起こります。分子はマイクロ流路系を通ってフローセルまで運ばれます。フローセルは天井のない流路の構造をしており、装置内ではセンサーチップがちょうど蓋をするような形で装着されます。下記のように多くのマイクロ流路系が開発されてきました:
タンデムに繋がったフローセル
独立したフローセル
Y字型フローセル
マイクロ流体系のフローセルシステムをセンサーチップで蓋をしてフローセルを形成します。そのセンサーチップ表面にはパートナー分子が固定化されていて、フローセル内を流れてきた他の分子と出会い、相互作用が起こります。グラフはタンデムに繋がったフローセルと独立したフローセルを示していますが、全てのシステムは同じ様式で構成されています。
この構成では複数のバルブの開閉で制御されるフローセルにサンプルがインジェクションされます。装置の構造に応じて最大4つのフローセルで同時に相互作用を観察することができます。
また、特定のフローセルをレファレンスとして使用し、ブランクの値を差し引いたセンサーグラムをに測定中に同時に表示することもできます。
ハイドロダイナミックアドレッシング(流体力学的送液制御、hydrodynmic addressing, HA)とは、複数のターゲット分子を一つのフローセルに固定化し、同時に相互作用を測定するために開発された構成です。各スポットの相互作用の間に時間差がないため、厳密なレファレンスの差し引きができ、非常に素早い反応のカイネティクスの解析が可能となります。その上、複数のターゲット分子をひとつのフローセルに固定化できるので、最適な実験条件で複数の分子の結合特性を直接比較することができます。
ふたつのインレット(片方は固定化されるリガンド分子を含む溶液、もう片方は緩衝溶液)の相対的な流速を調節することによって、液体を指定した検出スポットに送液することができます。このフローセルのデザインによりリガンド溶液と緩衡液とを素早く切り替えることができます。また検出スポットが横一列に配置されているので、アナライトサンプルは全てのスポットに同時に確実に行き着きます。
リガンド分子の固定化の際には検出スポット毎に別々に送液されますが、アナライトサンプルは全てのスポットへ同時に添加されます。
Biacore A100 のフローセルシステム -4つの並行するHAフローセルで構成されています。
シングルパス、マルチスポットのフローセル